スペイン語で「どこですか?」は2通り!Dónde estáとDónde hayの違いと使い分け

スペイン語で「どこですか?」Dónde está,Dónde hay 会話で使えるスペイン語
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どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。

旅行中、場所を尋ねる際のお決まりのフレーズといえば ¿Dónde está 〇〇? ですね。「〇〇はどこですか?」という意味の基本表現です。

しかし実は、もうひとつ ¿Dónde hay 〇〇? という言い方があるのをご存知でしょうか。

最近はスマホの地図アプリが便利ですが、電波が入らない時や、充電が切れた時、何より現地の人とコミュニケーションを取りたい時に、「道を尋ねるフレーズ」は最強の武器になります。

この記事では、スペイン語で「どこですか?」と聞くための2つの重要フレーズの使い分けと、応用表現を解説します。

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スペイン語で「どこですか?」は Dónde está か Dónde hay

スペイン語で場所を尋ねるフレーズは、大きく分けて以下の2パターンです。

  • ¿Dónde está ~?
  • ¿Dónde hay ~?

どちらも日本語に訳すと「~はどこですか?」「~はどこにありますか?」となりますが、スペイン語の感覚では明確な使い分けが存在します。

一歩進んだスペイン語を話すために、この2つのニュアンスの違いを理解しましょう。

特定の場所を聞く ¿Dónde está?

一つ目は、動詞 estar を使った表現です。

基本の形

¿Dónde está + 定冠詞 (el/la) + 場所?

ここでのポイントは、主語(場所)に定冠詞(el / la)が付くことです。つまり、「その場所」が特定されている場合に使います。

dónde は「どこ」、está は「ある・いる(所在)」を表す動詞 estar の3人称単数形です。

動詞 estar のより詳しい活用パターンについては、以下の記事も参考にしてください。

スペイン語の動詞 estar「いる、ある」の活用と意味【例文あり】

「あの場所」や「唯一の場所」を探している時

話し手と聞き手の間で、「どの場所の話をしているか」が共通認識としてある場合や、その場に一つしかないもの(トイレなど)を探す時に使います。

例えば、レストランの中でトイレを探している場合。

¿Dónde está el baño?
(直訳:そのトイレはどこにありますか?)
意訳:トイレはどこですか?

レストラン内にトイレは(通常)決まった場所に存在するため、「(この店の)トイレ」という特定ができるので el baño となり、動詞は está を使います。

自分自身の居場所がわからない時

道に迷って「私はどこにいるのだろう?ここはどこ?」という状況では、主語は「私(1人称)」になります。

¿Dónde estoy?
(直訳:私はどこにいますか?)
意訳:ここはどこですか?

主語が「私」なので、動詞も estar の1人称単数形 estoy に変化します。

存在するか不明な場所を聞く ¿Dónde hay?

二つ目は、動詞 haber の活用形 hay を使った表現です。

基本の形

¿Dónde hay + 不定冠詞 (un/una) + 場所?

¿Dónde está? との最大の違いは、主語(場所)に不定冠詞(un / una)が付く、あるいは冠詞がつかないことです。

これは「特定のあの店」ではなく、「(なんでもいいから)ある1つの店」を探している時に使います。

動詞 haber のより詳しい活用パターンについては、以下の記事も参考にしてください。

スペイン語の動詞 haber「~がある(いる)」の活用と意味【例文あり】

「どこかに~はありませんか?」と探す時

初めて訪れた街などで、具体的な店名は知らないけれど、「銀行」や「薬局」を探したい場合があります。

「この辺りに、銀行ってありますか?(1軒くらいあるよね?)」というニュアンスで尋ねる時は hay を使います。

¿Dónde hay un banco?
(直訳:どこに(1軒の)銀行がありますか?)
意訳:銀行はどこですか?(この辺に銀行はありますか?)

もしここで ¿Dónde está el banco?(その銀行はどこ?)と聞いてしまうと、相手は「え?『その』銀行ってどこのこと?XX銀行のこと?君が探している特定の銀行の名前を教えてくれないと場所は教えられないよ」と困惑してしまうかもしれません。

「どこの銀行でもいいから、現金を下ろしたい」という場合は、¿Dónde hay ~? が適しています。

安宿を探している時なども同様です。

¿Dónde hay un hotel barato?
(直訳:どこに安いホテルが(1軒)ありますか?)
意訳:どこか安いホテルはありませんか?

このように、hay は「所在(どこにあるか)」と同時に「存在(あるかどうか)」を尋ねる役割も果たしています。

dónde の前に前置詞がつく応用表現

「どこ」を表す疑問詞 dónde は、前置詞と組み合わせることで、「どこへ」「どこから」など、移動の方向や経路を尋ねることができます。

バスやタクシーに乗る際や、人の出身を聞く際によく使われる表現です。

a dónde (adónde)どこへ(目的地)
¿A dónde va este autobús?
このバスはどこへ行きますか?
para dóndeどこへ(方向・行き先)
¿Para dónde va este autobús?
このバスはどこ行きのバスですか?
※中南米でよく使われる表現です。
por dóndeどのあたりを(経由・大まかな場所)
¿Por dónde va este autobús?
このバスはどの辺りを通りますか?
de dóndeどこから(出身・起点)
¿De dónde viene este autobús?
このバスはどこから来ましたか?

特に ¿Para dónde? は、目的地や方向を尋ねる際にラテンアメリカで頻繁に耳にする表現です。教科書的な ¿Adónde? とあわせて覚えておくと、現地の言葉がより聞き取れるようになります。

まとめ:使い分けのポイント

スペイン語で「どこですか?」と尋ねる際は、自分が探しているものが「特定のもの」なのか、「とりあえず何でもいいから探しているのか」によって使い分けましょう。

  • ¿Dónde está + el/la ~?
    • 特定の場所、唯一の場所(トイレ、有名な観光地、自分のホテルなど)
    • その場所はどこですか?」
  • ¿Dónde hay + un/una ~?
    • 不特定の場所(銀行、薬局、タクシー乗り場など)
    • 「(どこかに)~はありませんか?」

この2つの感覚を掴めば、街歩きでの質問力がぐっと上がります。ぜひ次の旅行やオンライン会話で使ってみてください。

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