スペイン語の「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」といった基本の挨拶は、コミュニケーションの第一歩です。現地でレストランやお店に入った際、適切なスペイン語で挨拶ができると、相手の反応も柔らかくなり、その後の会話がスムーズになります。
本記事では、旅行や日常会話ですぐに使える基本フレーズ25選を紹介します。スペインとラテンアメリカ(中南米)での使い分けや、ネイティブが日常的に使う自然な表現、さらには言葉以外のマナーまでを網羅しています。
【基本】時間帯で変わる3大挨拶
スペイン語の挨拶は、基本的に「良い(形容詞)」+「時間(名詞)」の組み合わせで構成されています。名詞の性別(男性名詞か女性名詞か)によって、形容詞の語尾が変化する点に注意しましょう。
おはよう:Buenos días / Buen día
朝起きてから昼頃までに使う挨拶です。最も一般的で丁寧な表現です。
Buenos días.
直訳:良い(複数の)日
意訳:おはようございます

「日(día)」は「a」で終わるのに、なぜ「Buenos(男性形)」を使うのですか?

実は「día」は「a」で終わりますが、例外的に「男性名詞」なんです。そのため、形容詞も男性形の「buenos」を使います。
Buen día.
直訳:良い(単数の)日
意訳:おはよう/良い一日を
こんにちは:Buenas tardes
午後から日没頃までに使う挨拶です。
Buenas tardes.
直訳:良い(複数の)午後
意訳:こんにちは
「tarde(午後)」は女性名詞なので、形容詞は女性形の「buenas」を使います。使い始める時間帯には地域差があります。
- ラテンアメリカ:正午(12:00)を過ぎたら使います。
- スペイン:昼食の時間(14:00〜15:00頃)を境に切り替わることが一般的です。
こんばんは・おやすみ:Buenas noches
日没後から寝る前までに使う挨拶です。出会った時の「こんばんは」としても、別れ際の「おやすみなさい」としても使えます。
Buenas noches.
直訳:良い(複数の)夜
意訳:こんばんは/おやすみなさい
【万能】いつでも使える「Hola」と「Buenas」
時間を気にせず使える表現を覚えておくと、とっさの場面で非常に役立ちます。
Hola(オラ)の使い方
最も有名なスペイン語の挨拶ですが、ネイティブスピーカーは「Hola」単体のほか、後ろに時間の挨拶を続けてセットで使うことが一般的です。
Hola, buenos días.
直訳:やぁ、良い日を
意訳:おはようございます(親しみを込めて)
「h」は発音しないため、「オラ」となります。フォーマルな場でも、このセット使いであれば失礼にはあたりません。
万能な省略形 ¡Buenas!
「Buenos días」や「Buenas tardes」の後半を省略した形です。時間帯に関係なく使える非常に便利な口語表現です。
¡Buenas!
直訳:良い(複数の)…
意訳:どうも!/やぁ!/こんにちは
お店に入った時の店員への挨拶や、すれ違いざまの挨拶、親しい友人に対してなど、カジュアルからやや丁寧な場面まで幅広く使えます。
【会話】「元気ですか?」調子を尋ねるフレーズ
挨拶の次に来るのが「調子はどう?」という問いかけです。相手との距離感によって使い分けます。
相手の調子を尋ねる
¿Cómo está (usted)?
直訳:どのような状態ですか(あなたは)?
意訳:お元気ですか?(目上の人・初対面)
¿Cómo estás?
直訳:どのような状態?(君は)
意訳:元気?(友人・家族)
親しい間柄では、以下のような表現もよく使われます。
¿Qué tal?
直訳:どう?
意訳:調子どう?
¿Cómo te va?
直訳:君にはどのように(物事が)行っている?
意訳:最近どう?うまくいってる?
返事の基本
Bien, gracias. ¿Y tú?
直訳:良いです、ありがとう。君は?
意訳:元気です、ありがとう。あなたは?
これらは基本中の基本です。国ごとの独特なスラング表現や、もっとネイティブらしい返事の仕方を知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。
【初対面】「はじめまして」自己紹介の挨拶
初めて会う人に対して使う定番フレーズです。
Mucho gusto.
直訳:多くの喜び
意訳:はじめまして/よろしくお願いします
Me llamo [名前].
直訳:私は自分を[名前]と呼びます
意訳:私の名前は[名前]です
Encantado / Encantada.
直訳:魅了された(状態)
意訳:お会いできて光栄です

「Encantado」と「Encantada」はどう使い分けるのですか?

話している本人が男性なら「Encantado」、女性なら「Encantada」を使います。相手の性別ではなく、自分の性別に合わせるのがポイントです。
自己紹介は名前だけでなく、出身や職業、趣味などを伝えると会話が弾みます。自己紹介のテンプレートは以下の記事にまとめています。
【別れ】「さようなら・またね」の挨拶
別れの挨拶にもバリエーションがあります。シーンに合わせて使い分けましょう。
Adiós.
直訳:神のもとへ
意訳:さようなら
基本の「さようなら」ですが、少し重い響き(長い別れ)を感じさせることもあります。日常的には以下の表現が頻繁に使われます。
Hasta luego.
直訳:後ほどまで
意訳:またね/また後で
Chao.
直訳:チャオ(イタリア語由来)
意訳:バイバイ
特にラテンアメリカ全域やスペインの若者の間で、「Chao」は非常にポピュラーな別れの挨拶です。
Cuídate.
直訳:君自身を世話して
意訳:気をつけてね/お元気で
ビジネスメールや手紙の結び、さらに詳しい別れのフレーズについては、以下の記事をご覧ください。
【マナー】これだけは覚えたい!お礼・謝罪・その他の挨拶
円滑なコミュニケーションのために、挨拶とセットで覚えておきたいマナー用語です。
感謝と謝罪
Gracias.
直訳:恩恵
意訳:ありがとう
De nada.
直訳:何(大したこと)についてでもない
意訳:どういたしまして
Lo siento.
直訳:それを感じる
意訳:ごめんなさい/残念です
Perdón.
直訳:許し
意訳:ごめんなさい/失礼
人に頼む・断る時
Por favor.
直訳:好意によって
意訳:お願いします
Con permiso.
直訳:許可と共に
意訳:失礼します/(前を)通ります
人混みを通る時や、席を外す時、部屋に入る時に使います。
食事と乾杯
Buen provecho.
直訳:良い利益(栄養)を
意訳:召し上がれ/いただきます
Salud.
直訳:健康
意訳:乾杯!

「Salud」って、くしゃみをした人にも言っていますよね?

よく気づきましたね!誰かがくしゃみをしたら「Salud(お大事に)」と声をかけるのがマナーです。言われたら「Gracias」と返しましょう。
【文化】日本とは違う?スペイン語圏の挨拶マナー
スペイン語圏では、言葉だけでなく身体的な接触も重要な挨拶の一部です。
握手(Apretón de manos)
初対面の男性同士や、ビジネスシーンではしっかりと握手をします。日本のお辞儀とは異なり、相手の目を見て力強く手を握るのが信頼の証です。
ベソ(Besos / チークキス)
親しい間柄や、女性を含む挨拶では頬と頬を合わせ、口で「チュッ」と音をさせます。直接唇を相手の頬につけるのではなく、頬同士を触れ合わせるのがポイントです。
- スペイン:通常、右頬→左頬の順で2回行います。
- ラテンアメリカ:多くの国(メキシコ、コロンビア、ペルー、アルゼンチンなど)では右頬のみの1回が一般的です。
まとめ:スペイン語挨拶フレーズ25選一覧表
最後に、今回紹介した基本の挨拶フレーズをまとめました。旅行や学習のチェックリストとしてご活用ください。
| スペイン語 | 日本語の意味 |
|---|---|
| Buenos días | おはようございます |
| Buenas tardes | こんにちは |
| Buenas noches | こんばんは/おやすみなさい |
| Hola | やあ/こんにちは |
| ¡Buenas! | どうも!(万能挨拶) |
| ¿Cómo está? | お元気ですか?(丁寧) |
| ¿Cómo estás? | 元気?(カジュアル) |
| ¿Qué tal? | 調子どう? |
| Bien, gracias | 元気です、ありがとう |
| Mucho gusto | はじめまして |
| Me llamo… | 私の名前は…です |
| Encantado/a | お会いできて光栄です |
| Adiós | さようなら |
| Hasta luego | またね |
| Chao | バイバイ |
| Nos vemos | また会おうね |
| Cuídate | 気をつけてね |
| Gracias | ありがとう |
| De nada | どういたしまして |
| Lo siento | ごめんなさい(謝罪・遺憾) |
| Perdón | ごめんなさい(軽い謝罪) |
| Por favor | お願いします |
| Con permiso | 失礼します(通ります) |
| Buen provecho | 召し上がれ |
| Salud | 乾杯/お大事に |
挨拶は、単語の意味だけでなく、相手の目を見て笑顔で伝えることが何より大切です。まずは勇気を出して、明るく「¡Hola!」と声をかけるところから始めてみてください。



