スペイン語の再帰動詞の6つの使い方・用途

スペイン語の再帰動詞の使い方・用途 動詞や分詞

スペイン語の再帰動詞の使い方・用途

再帰動詞の基本は動作が自身に戻って来るといった感じですが、それ以外の使い方があります。

基本的な再帰動詞の使い方・用途を6つ紹介しています。

本記事で紹介している6つの再帰動詞の使い方を覚えておけば、多くの状況での再帰動詞を理解できると思います。

スペイン語の再帰動詞の使い方・用途

再帰動詞は再帰代名詞(me, nos, te, os, se)が伴った動詞のこと言います。

再帰代名詞は主語の人称と数が同じ目的語の代名詞が使われます。

levantarse「起きる」の直説法現在形の場合

Yo
me levanto

te levantas
Él
se levanta
Ella
彼女
Usted
あなた
Nosotros
私たち
nos levantamos
Vosotros
君たち
os levantáis
Ellos
彼ら
se levantan
Ellas
彼女ら
Ustedes
あなたがた

このように再帰動詞は「主語(動詞の活用)と再帰代名詞」が同じ人称・数になります。

再帰代名詞の置く場所のルールなど基本的なことはこちらを参考にしてください。

参考スペイン語で「起きる」と言う時に使う再帰動詞の表現

直接再帰

再帰代名詞(me, nos, te, os, se)が文法上で直接目的語になります。

すべてではありませんが「(主語は)自分を~する」といった感じになるものが、直接再帰に該当するみたいです。

または他動詞を自動詞の働きに変えるともいえると思います。

Me levanto a las ocho.
私は自分を8時に起こす(私は8時に起きる)

Nos sentamos en el sofá.
私たちは自分たちをソファに座らす(私たちはソファに座る)

La puerta se abre sola.
ドアはひとりで自分を開く(ドアはひとりでに開く)

Me llamo José.
私は自分をホセと呼ぶ(私の名前はホセです)

間接再帰

再帰代名詞が間接目的語の働きをします。

こちらもすべてでありませんが「(主語は)自分に〇〇を~する」といった感じになります。

〇〇が直接目的語です。

Julieta se pone el abrigo.
フリエタは自分にコートを着せる(フリエタはコートを着る)

Me lavo las manos.
私は自分に手を洗う(私は(私の)手を洗う)

[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#ef5350″ bgcolor=”#ffebee” color=”#000000″ iconsize=”100″]以下のような使い方はしないので注意してください[/st-cmemo]

lavo mis manos ×
正しくは Me lavo las manos.

lavo mi cara ×
正しくは Me lavo la cara.

ico_004

「(主語は)自分の〇〇を~する」って訳せるものが間接再帰と思っても大丈夫かな?

相互用法

「相互に~する」と表すときに用いるので、主語は必ず複数形になります。

Nos escribimos en alemán.
私たちはお互いに手紙を出し合う

Veronica y Juan se aman.
ベロニカとフアンはお互いに愛し合う

Ellos no se respetan.
彼らはお互いに尊敬し合わない

ニュアンスが変わる

再帰動詞で表現することでニュアンスが変わったり、強調が加わる動詞があります。

comer
食べる
comerse
平らげる
beber
飲む
beberse
飲み干す
tomar
飲む
tomarse
飲み干す
llevar
持つ
llevarse
持ち帰る
ir
行く
irse
行ってしまう、去る
caer
落ちる
caer
落ちてしまう
dormir
眠る
dormirse
眠りに落ちる

参考スペイン語で「忘れちゃった、落ちちゃった」は再帰動詞を使います

受け身

主語が3人称の場合、再帰動詞で受け身(受動態)の表現ができます。

[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#ef5350″ bgcolor=”#ffebee” color=”#000000″ iconsize=”100″]人間が主語の場合は再帰での受け身の表現はできないようです。(ser + 過去分詞などのほかの受け身の表現を使う)[/st-cmemo]

¿Cómo se dice en español?
スペイン語で何と言いますか?

Se vende flores en el parque.
公園で花が売られてる

Se prohíbe tirar basuras.
ゴミを捨てるのを禁止されてる

再帰代名詞をつかった受け身の表現についてはこちらを参考にしてください。

参考再帰代名詞を使った受け身の表現

無人称(不定人称)

無人称(不定人称)は「(人が)~する、である」といった「誰が」を特定せずに、だれにでもあてはまる一般的な内容を表します。

つねに3人称単数形の再帰動詞のかたちです。

¿Cómo se va al terminal?
ターミナルへはどのように行きますか?

¿Cuánto tiempo se tarda al terminal?
ターミナルまでどのくらい時間がかかりますか?

En argentina se come bien.
アルゼンチンではおいしく食べられる(アルゼンチンの食べ物はおいしい)

再帰代名詞をつかった無人称(不定人称)についてはこちらを参考にしてください。

参考再帰代名詞を使った無人称(不定人称)の表現

 

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コメント

  1. いけぽん より:

    ヨシさんこんにちは。
    事前の依頼無しで質問するご無礼をお許しください。
    今、三修社の西作文のテキストを繰り返しやっています。
    解説がほぼ無いので、分かりにくいところは自分で辞書をひき、解決することもあれば、
    「ん~、○○ってことかな?」と曖昧なまま終わってしまうこともあります。
    しかし、どうしても分からないことがあるのでどうかお教え願います。

    ・「~が得意だ」
    例文:Se me dan muy bien los debates.
    ・「~が苦手だ、~が不得意だ」
    例文:A mi abuelo se le dan muy mal las bromas.

    どちらにも「se」がありますが、これが何かが分かりません。
    再帰代名詞ではなさそうだし・・・。
    どうかよろしくお願いします!

    • ヨシ より:

      いけぽんさ、こんにちわ。

      ご質問に関してですが、darse a + 人 bien / mal で「得意だ、不得意だ」という意味になるので「se」は再帰代名詞の「se」です。

      ご質問の意図としては、「再帰表現なのに主語に動作が帰ってきていない」ということかなと想像しますが、正しい返答はできません、すみません。

      ですが私なりの解釈では、darse a + 人 bien / mal の再帰表現は動作の方向が大きく変わらない表現なんだと思います。
      例)ir「行く」irse「行く、去る」と、どちらも「この場から離れる」という動作の方向は同じ

      そうなると、me da miedo のように me da bien と言えないのか?となります。
      「dar a + 人 + 〇〇」の〇〇って名詞なので bien のような副詞は続けれないのかなぁと考えています(ここら辺は自信ありません)。

      また、スペイン語では se me cayeron las monedas のように「故意にコインを落としたわけではない」といった無意識での動作の意味が含まれる表現もあるので、「得手不得手」は無意識の動作と解釈されているのかもしれません。故意だと「好き、嫌い」となるのかな?

      ただ、こんな感じで解釈していくと矛盾も多々でてくるので darse a + 人 bien / mal「得意、不得意」と熟語として覚えた方が良いのかなと思います。

      • いけぽん より:

        ヨシさん
        お忙しいところ返信ありがとうございます。
        私がこれまで納得していたのは、辞書に「darse bien」が載っていたからだと思うのですが、
        昨日は辞書で(darseでもbienでも)見つけられず、「なぜ自分はこれまで疑問に思わなかったのか?辞書で見たのは夢か?」となってしまったのです。
        ヨシさんの推測でも「なるほど」と思いますが、おっしゃるとり、熟語として覚えたほうがいいのかもしれませんね。
        このテキストは「作文をしながら頭の中でスペイン語を組み立てる=会話力UPにつながる」を標榜していますが、微妙な出来です。

        ある程度文法はおさえたので、「実際にネイティブと会話する」ことが今の私には必要かと思いますが、「ハロー先生ドットコム」「エンジョイレッスン」のたぐいも積もり積もれば大金になり、先生も小遣い稼ぎ感覚の人が多いのが実態です。
        実はヨシさん、もう一つどうしても分からない文があるのですが、
        どうしても思い出せないので明日質問させてください!
        これで最後にします!

        • いけぽん より:

          ヨシさん、たびたびすみません。
          文を思い出し、検索したところ、見事このサイトで説明されていました。
          saberとconocerの使い分けで、
          「息子たちはサンタクロースのことを知っている。」の答えが、
          Mis hijos saben lo de Papa Noel.(アクセント記号は省略)
          だったのですが、「lo de」ってなんだ~?となっていました。
          ヨシさんの説明でよくわかりました。

          ただこの場合は、問題文が
          ・(実在するしないは関係なく)サンタはどんなことをする人か知っている。
          ・サンタが実は親であることを知っている。
          ・サンタはお話の中の存在で、実在しないことを知っている。
          などいろいろに取れる(私だけ?)と思うので、
          この問題集は私に合わない!という結論に達しました。
          もう4周目ですが、4周終わったら別のテキストに移ります。
          『ゼロからスタートスペイン語 会話編』を注文してしまいました。
          初心者向けとはいえ、「~したい」で「Qusiera~」を使った文もあるので、役に立つと思います。

          • ヨシ より:

            いけぽんさん、こんにちわ。

            ご解決されたようでなによりです。

            同じ問題集を4周させるとは!恐れ入ります。
            いけぽんさんを見習って精進しないといけないですね。最近スペイン語の勉強さぼってるので。。。

            また何かあればお気軽に質問してください。

  2. いけぽん より:

    いえ、大学受験の時に同じ問題集を繰り返し解いていたので、繰り返しが大事かと。
    ただ、大学受験って何十年前だよという年齢なので、合わないものは何周しても身に付かないようです。(x_x;)
    私にとってはここに書き込むこともモチベーションアップになるので、引き続きお願いします。

  3. いけぽん より:

    今日のまいにちスペイン語はちょうど「無意識の動作」でした。
    やはりこの用法の発展型?なんでしょうね。

    • ヨシ より:

      いけぽんさん、こんにちわ。
      このブログへの書き込みがいけぽんさんのモチベーションを上げるひとつの要因になっているのならうれしいです。ありがとうございます。
      無意識の動作やそれっぽい表現は多いと思います。
      これは冗談ですが、se me rompió のようなネガティブな内容の場合、「無意識の動作」の表現をすることで自分への責任を回避してるんじゃないかと。これは感覚なので文化などが絡むのでわかりませんが。
      ただ、責任の所在ははっきりさせているのではないでしょうか。

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