スペイン語「hecho」の正しい使い方と意味|名詞・過去分詞・熟語を徹底解説

名詞のhecho, 過去分詞のhecho スペイン語の文法
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どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。

スペイン語の学習中に頻繁に目にする単語「hecho」。辞書を引くと多くの意味が出てきて混乱してしまうことはありませんか?

実は hecho には、大きく分けて2つの顔があります。

  • 名詞の hecho(意味:事実、出来事)
  • 過去分詞の hecho(意味:作られた、した)

文脈によってこれらを見分けることが、正確な読解と会話への第一歩です。この記事では、それぞれの用法と、日常会話でそのまま使える重要な熟語表現を整理して解説します。

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1. 名詞としての hecho(事実・事柄)

まず、名詞としての用法です。hecho は男性名詞で、「事実」「事柄」「行為」「出来事」という意味を持ちます。定冠詞 el や不定冠詞 un と共に使われることが多いのが特徴です。

基本的な使い方と例文

「事実」や「実際に起きたこと」を指す際に使用します。

Hay que conocer bien los hechos.
直訳:その事実(複数)をよく知る必要がある。
意訳:事実関係をよく把握しなければなりません。

No se trató de un hecho tan importante.
直訳:それはそれほど重要な出来事については扱っていなかった。
意訳:それは、それほど重要な出来事ではありませんでした。

映画や小説などでよく使われる表現もあります。

Esta película está basada en hechos reales.
直訳:この映画は現実の出来事に基づいている。
意訳:この映画は実話に基づいています。

重要熟語:De hecho(実際には・実は)

会話や文章で非常に頻繁に使われるのが de hecho という熟語表現です。「実際に」「事実上」「ていうか(実は)」といったニュアンスで、前の発言を補強したり、より具体的な事実を述べたりする際に使います。

A mí me encanta el tango. De hecho, estudio la música argentina.
直訳:私はタンゴが大好きです。事実として、私はアルゼンチン音楽を勉強しています。
意訳:私はタンゴが大好きです。実際、アルゼンチンの音楽を勉強しているんですよ。

De hecho, la economía ha mostrado signos de recuperación recientemente.
直訳:事実上、経済は最近、回復の兆候を見せている。
意訳:実際のところ、最近経済は回復の兆しを見せています。

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2. 重要構文:El hecho de que…

「~ということ」「~という事実」と、文章全体を名詞化して主語や目的語にするための構文が el hecho de que… です。この構文の後ろに来る動詞が「接続法」になるか「直説法」になるかは、話し手の意図によって異なります。

接続法を使う場合と直説法の場合

一般的に、この構文の後ろには接続法(Subjuntivo)が続く傾向があります。これは「その事実に対してどう思うか(評価・感情)」に焦点が当たっているためです。

El hecho de que el carro sea rojo no es ningún problema.
直訳:車が赤である(接続法)という事実は、いかなる問題でもない。
意訳:車が赤いということは、全く問題ではありません。

Estuvimos desilusionados por el hecho de que no pudieran estar para nuestra boda.
直訳:彼らが私たちの結婚式にいることができなかった(接続法)という事実に、私たちは失望させられた。
意訳:彼らが結婚式に出席できなかったことに、私たちはがっかりしました。

一方で、単に「事実はこうである」と客観的な事実を強調・提示したい場合には、直説法(Indicativo)が使われることもあります。

El hecho es que yo me temía algo, pero me descuidé.
直訳:事実は、私が何かを恐れていたが、油断したということだ。
意訳:実を言うと、少し予感はしていたのですが、油断してしまいました。

3. 過去分詞としての hecho(hacerの活用形)

もう一つの重要な顔が、動詞 hacer(する、作る)の過去分詞としての hecho です。この場合、文法的な役割によって「形が変わる(性数一致する)」場合と「変わらない」場合があります。

形容詞的な使い方(性数一致あり)

過去分詞が形容詞のように使われる場合、または受動態的な意味(~された、~になった)で使われる場合は、主語や修飾する名詞の性・数に合わせて語尾が hecho / hecha / hechos / hechas と変化します。

Es una película muy bien hecha.
直訳:それはとても良く作られた(女性単数)映画だ。
意訳:とてもよくできた映画です。
※ película(映画)が女性名詞なので hecha になります。

Las camas ya están hechas.
直訳:ベッド(複数)はすでに作られた(女性複数)状態にある。
意訳:ベッドメイキングはもう済んでいます。

Este producto está hecho en México.
直訳:この製品はメキシコで作られた(男性単数)。
意訳:これはメキシコ製です。

完了時制の一部として(性数一致なし)

「現在完了形(haber + 過去分詞)」などの完了時制を作る場合、hecho は変化しません。主語が女性でも複数でも、常に hecho のままです。

Ella ha hecho la tarea.
直訳:彼女はその宿題をした(完了)。
意訳:彼女は宿題を終えました。

(Nosotros) No hemos hecho nada.
直訳:私たちは何もしていない。
意訳:私たちは何もしていません。

会話で使える定番フレーズ

日常会話では、hecho を使った決まり文句が頻繁に登場します。これらは熟語としてそのまま覚えてしまいましょう。

¡Bien hecho!
直訳:良く成された!
意訳:よくやった!/でかした!

¡Trato hecho!
直訳:取引は成された!
意訳:交渉成立!/決まりだね!
※相手の提案に合意する際によく使います。

Lo hecho, hecho está.
直訳:成されたことは、成された状態である。
意訳:済んだことは仕方がない。(覆水盆に返らず)

Dicho y hecho.
直訳:言われた、そして行われた。
意訳:有言実行。/言ったそばから実行する。

まとめ

スペイン語の hecho を見かけたときは、以下の手順で判断するとスムーズに理解できます。

  1. 冠詞(el, un)がついているか?
    → ついていれば「名詞(事実)」
  2. 直前に動詞 haber があるか?
    → あれば「完了時制(~した)」
  3. 動詞 estar と一緒か、名詞を修飾しているか?
    → その場合は「形容詞的用法(作られた、~の状態の)」

特に de hechoTrato hecho といったフレーズは、ラテンアメリカでもスペインでも共通して使える非常に便利な表現です。ぜひ実際の会話で使ってみてください。

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