スペイン語の文法 接続法

スペイン語の接続法現在形の使いかた(用法まとめ)

スペイン語の接続法現在形の使いかた(用法まとめ)

スペイン語の接続法現在形の使い方・用法を紹介していきます。

接続法の使い方はいろいろとありますが、主節に使われている動詞によって自動的に従属節の動詞の活用が接続法になるといったパターン化されているものがあります。

接続法の勉強をし始めのころはこういったパターンになっているものから覚えていくといいと思います。

本記事では従属節が自動的に接続法になる主節の動詞などを紹介しています。

スペイン語の接続法を使う基本的なかたち

主節 + que + 従属節

接続法を使用する際には主節と従属節があり、その主節と従属節を「que」が結ぶ。というのが基本的なかたちになります。

ポイント

従属節が接続法現在形になる場合は、主節の動詞の活用が直説法現在形・現在完了形・未来形・未来完了形など

※主節が直説法点過去・線過去の場合は従属節は接続法過去形になります。(時制の一致)

Dudamos que ellos lleguen a tiempo.
私たちは彼らが時間通りに着くことに疑問を持っている

Me han prohibido que vaya con usted.
彼らは私にあなたと一緒に行くことを禁じた

チャスカ
主節と従属節の主語が同じ場合は接続法ではなく不定詞を使用します

私はスペイン語を学びたい
Yo deseo aprender español.

「私は願う(私が)スペイン語を学ぶことを」となるので「私のみ」なので不定詞。

私はあなたたちにスペイン語を学んでほしい
Yo deseo que ustedes aprendan español.

願う人は「私」、スペイン語を学ぶ人は「あなたたち」と主語が変わってくるので、従属節にある動詞 aprender は接続法の活用になります。

動詞による使い分け

接続法を使用するときの文章には主節と従属節のある形が基本になりますが、この形の文章すべてで接続法を使うのか?といったら違います。

主節の動詞によって従属節の動詞が接続法になるか判断されます。

従属節が自動的に接続法になる主節で使われる動詞を意味ごとに分類しています。

願望を表す動詞

desear望む、願う
querer欲する
esperar希望する
preferir好む

Deseo que él llegue hoy.
私は彼が今日着くことを願う

La mamá espera que sus hijos jueguen bien con los otros niños.
そのママは彼女の子供たちがほかの子供たちと仲良く遊んでと望む

感情を表す動詞

lamentar残念に思う
temer恐れる
gustar気に入りさせる
extrañar寂しく思う
enfadarse怒る
preocuparse心配する
afligirse心配する
emocionarse感動する
alegrarseうれしく思う
asustarseおびえる
sorprenderseおどろく
asombrarseおどろく
カラベラ
再帰動詞の場合、接続詞 que の前に前置詞 de がついて「de que」になることが多いです

Me preocupo de que llueva hoy.
今日雨が降るか私は心配する

Me alegro de que usted esté bien.
あたなが元気でいてくれてうれしい

Me asusta que haya un temblor.
地震があったので私は驚いている

Los ciudadanos lamentan que destruyan muchos edificios antiguos de la ciudad.
市民は街の古い建物が壊されることを残念に思う

禁止を表す動詞

prohibir禁止する
no dejar許可しない
no permitir許可しない

Siempre me está prohibiendo que yo fume.
いつも彼は私に私がタバコを吸うのを禁止する

Mi padre no permite que yo salga de noche.
私の父は私が夜外出することを許可しない

El profesor no deja que los alumnos hablen en clase.
先生は生徒が授業中に話をすることを許可しない

命令・助言・要請を表す動詞

mandar命令する
ordenar命令する
exigir要求する
demandar要求する
insistir en固執する
empeñarse en固執する
sugerir忠告する
proponer忠告する
aconsejar忠告する
recomendar勧める
suplicarお願いする
rogarお願いする
pedirお願いする
implorarお願いする

Ella ordena que hagan la tarea.
彼女は彼らが宿題をするよう命令する

Los padres exigen que los niños reciban buenas notas.
親たちは子供たちが良い成績をとるよう要求する

El pronosticador del tiempo recomienda que todo el mundo se quede en casa esta noche.
気候予報士が今夜は家にとどまるように勧める

Ruego que tú me pongas más atención.
君が私にもっと気を配るようお願いする

疑いを表す動詞

dudar疑う
no creerとは思わない・信じない
no pensarとは考えない・思わない

Dudo que podamos ir.
私たちが行くことができることを私は疑う

No creo que ella coma todo.
彼女が全部たべるなんて信じられない

チャスカ
主節の creer や pensar が否定のとき接続法になります

creer や pensar を使った主節の文が肯定なら従属節は直説法

Creo que él tiene dinero.
彼はお金を持っていると思う

Pienso que ella vendrá.
彼女は来ると思う

主節が否定文 ⇒ 従属節は接続法

No creo que él tenga dinero.
彼がお金を持っているとは思わない

No pienso que ella venga.
彼女が来るとは思わない

疑いの深い疑問文のときは接続法

¿Piensas que él sea sincero?
君は彼が誠実な人だと思う?

¿Cree usted que él venga a tiempo?
彼は時間通りに来ると貴方は思いますか?

回答の時も肯定なら直説法、否定なら接続法になります。

Sí, creo que vendrá a tiempo.
はい、時間通りに来ると思います

No, no creo que venga a tiempo.
いいえ、時間通りに来るとは思えないです。

その他の要因による使い分け

Ojalá

Ojaláは「どうか~~しますように!」という意味で Ojalá = Si Dios quiera「もし神が望むのなら」といった感じです。

スペイン語ってアラビア語の影響を強く受けている言語らしく、この Ojalá はアラビア語で「もし神(アッラー)が望むのなら」という意味の言葉が語源らしいです。

Ojalá que vuelva a verte pronto.
すぐに君と再会できますように

Ojalá que mis familias sean felices.
私の家族がどうか幸せでありますように

主節が非人称

es conveniente便利な・ふさわしい
es dudoso疑わしい
es importante重要な
es una lástima悲しい
es posible可能な
es necesario必要な
es preciso不可欠な・正確な
es imposible不可能な
es probable可能な
es mejorより良い

Es probable que venga cansado.
彼は疲れてくるだろう

Es dudoso que él lo compre.
彼がそれを買うだろうか

Es importante que lo hagamos.
私たちがそれをすることは重要です。

Es necesario que usted coma.
あなたは食べる必要があります。

カラベラ
特定の人について言及していないときは不定詞を使うこともできます

食べることは必要なことだ
Es necesario comer.

それをすることは重要だ
Es importante hacerlo.

否定文で従属節が接続法になる非人称

「確実に」「明らかに」など、確実性の高い言葉を使った否定文では従属節が接続法になります。

肯定文では従属節は直説法です。

es cierto真実の(な)
es evidente明らかな
es verdad真実の(な)
es claro明らかな
es seguro確かな
es obvio明白な、明確な

肯定文 ⇒ 従属節は直説法

Es verdad que lo sabe todo.
彼が全て知っているのは本当だ

否定文 ⇒ 従属節は接続法

No es verdad que lo sepa todo.
彼が全て知っているなんて本当ではない

「たぶん」という単語とともに

Quizá「たぶん」などの単語と共に接続法を用いますが、話し手の主観によって可能性が高いものは直説法で言うこともできます。

quizá(s)たぶん、おそらく
tal vezたぶん、おそらく
posiblementeたぶん、おそらく
puede ser queたぶん、おそらく

Quizá trabajemos juntos la próxima semana.
おそらく来週一緒に働くだろう

Tal vez él vaya a cenar con ellos.
たぶん彼は彼らと一緒に晩ごはんに行くだろう

Puede ser que tu novia todavía no haya leído tu mensaje.
たぶん、君の彼女は君のメッセージをまだ読んでいないだろう

〇〇quiera que

cualquiera queどれでも、だれでも
quienquiera queだれでも
comoquiera queであるにしても
dondequiera queどこにでも

Cualquiera que conozca México, entenderá este sentimiento.
メキシコを知っている人ならだれでもこの気持ちを理解するだろう

Comoquiera que lo haga, será igual.
どんな方法であっても結果は同じだろう

先行詞が不確定なとき

先行詞の実体が不確定で、具体性がないとき従属節が接続法になります。

un(a) + que + 接続法

Prefiero una revista que tenga buenas fotos.
私はいい写真が載っている(ような)雑誌の方が好ましい
(そのような雑誌をこれから探す=先行詞の内容が不確定)

Prefiero la revista que tiene buenas fotos.
私はいい写真が載っているその雑誌の方が好ましい
(その雑誌が特定されている=先行詞の内容が具体的)

Buscaré a alguien que hable español.
スペイン語を話す誰かを探すでしょう
⇒誰かが特定されていない

Quiero una maestra que enseñe bien el subjuntivo.
接続法の教え方がうまい女性の先生の方がいいです

Por + 形容詞・副詞 + que + 接続法

「どんなに~~しても」という意味になります。

Por mucha ropa que se ponga, siempre tendrá frío.
どんなにたくさんの服を着ようとも、常に寒がってるだろう

Por mucho que me lo pidas, no te daré nada.
どんなに私にお願いしたところで、何もやらないよ

Si + 直説法現在形 + 命令法 + 接続法

直説法現在形なので現在進行形や現在完了形も可です。

Si las frutas están muy caras, dígale a mi hijo que no las compre.
もし果物がとても高かったら、買わないでと私の息子に言ってください

この文では、話し手、聞き手そして話し手の息子が存在しています。

補足

話し手である母親が息子に買い物を頼んで息子は市場へ行きました。

しかし、母親は最近くだものの値段が高騰していることに気づいて、くだものの値段が高かったら買ってほしくないと思い家を出たところ、隣人が車で市場へ買い物に出かけるところでした。

母親はその隣人に事情を説明して上記のような言葉をいいます。

Si mis amigos no han salido de la escuela, pídales por favor que se apresuren.
もし私の友達たちが学校を出ていなかったら、急ぐように言っていただけますか

¡Qué + 接続法!

¡Qué + 接続法! の単文は「Qué」の前に Yo deseo, Yo espero という願望の表現が隠れていると考えると理解しやすいです。

¡Qué te vaya bien!
いってっらっしゃい!お元気で!

メモ

¡Qué te vaya bien! は直訳だと「君に良いことがありますよう」といった感じになります。

家族が仕事に出かけるときに言えば「いってらっしゃい」になるし、道端で隣家の人と会って去り際に言うと「ごきげんよう」みない感じになります。

色々な場面で言えるとても便利なフレーズです。

Ustedに対してなら言うなら「te」を「le」に置換えればいいです。

¡Qué le vaya bien (a usted)!

¡Qué tengas buen día!
良い一日を!

¡Qué pases buena noche!
良い夜をお過ごしください!

¡Qué tengas buena suerte!
幸運を!

¡Qué Dios te bendiga!
神のご加護がありますように!

¡Qué te mejores pronto!
早く良くなることを祈ってます!

¡Qué seas feliz!
お幸せに!

副詞の表現と一緒に

接続法と以下の副詞の表現の組み合わせは未来についてだったり、まだ起きてない事を表現するときに用いることが多くそのような内容の場合は接続法になります。

既に起こっている事例に関しては直説法過去形、現在形などで表します。

antes de queする前に
hasta queするまでに
tan pronto comoするとすぐに
para queするために
a menos queでない限り
con tal queという条件で、しさえすれば
aunqueたとえ~でも
cuandoする時(未来)
a fin de queするために
en caso de queの場合には
sin queせずに
de modo queする様に
después de queする後で
mientras (que)している限り
a no ser queでなければ
en cuantoするとすぐ

Antes de que se vaya, permítame hacerle una pregunta.
行く前にひとつ質問させてください

Yo lo haré sin que me lo pida.
言われなくてもそれやっておくよ

Lo compraré a no ser que sea demasiado caro.
すごく高くなければそれを買うだろう

Camine hasta que llegue a la esquina.
(この通りの)角まで歩いてください

Aunque usted no quiera, iré yo.
たとえあなたが行きたくなくても、僕は行きます。

Cuando yo me muera,¿quién me enterrará?
僕が死んじゃったら、だれが僕を埋葬してくれるんだろう?

Mientras que él esté ahí, no iré.
彼があそこにいる限り私は行かない

No saldrás a menos que limpies tu habitación.
部屋の掃除をしない限り、君は外出できないよ

Llámeme por favor en cuanto llegue mi maleta.
私のスーツケースが届いたらすぐに私に電話してください、お願いします。

まとめ

スペイン語の接続法現在形の使い方・用法のまとめを紹介しました。

おもに自動的に従属節が接続法の活用になる主節の動詞などの紹介でしたが、結構ありますよね。

接続法は直説法(実際に起こるなど確実性が高いこと)とは違い、話し手の主観を表現するものなので今回紹介したパターンに該当しないことも多いです。

少しづつ覚えていくしかないですね。

でも、今回紹介したパターンを覚えるだけでもかなり表現の幅は広がると思います。

接続法現在形の動詞の活用についてはこちらを参考にしてください。

参考スペイン語の接続法現在形の動詞の活用ルール

 


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LINEスタンプ(チャスカ日本語とスペイン語)

スペイン語と日本語のセリフを入れた LINE スタンプです。

初めて作った LINE スタンプです。

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スタンプの数は32個です。

LINEスタンプの詳細はLINEスタンプ販売ページでご確認ください。

LINE ストアチャスカ(スペイン語と日本語)

 

LINEスタンプ(普段使えるバージョン)

2作目のスタンプ

スペイン語の表示はありませんが、よく使いそうなリアクションや表情をまとめたスタンプです。

いくつかのスタンプには日本語のセリフが入っています。

今作では目の表情などに力を入れてみました。

スタンプの数は40個です。

LINEスタンプの詳細はLINEスタンプ販売ページでご確認ください。

LINE ストアチャスカ(普段使えるリアクション)

  • この記事を書いた人

ヨシ

旅行して好きなった国々の言語がスペイン語だったのでスペイン語を勉強しています。ラテンアメリカばかりを旅行していたので私のスペイン語はラテンアメリカのスペイン語になります。現在は北海道の片田舎に住んでます。

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