スペイン語の痛みの表現と体の部位|病院で役立つdolerの使い方と必須単語

痛みの表現と体の部位 会話で使えるスペイン語
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どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。

中南米を旅行中や滞在中に、急な体調不良に見舞われたらどうしますか?
病院や薬局で自分の症状を正確に伝えることは、適切な治療を受けるための第一歩です。

この記事では、スペイン語で「~が痛い」と伝えるための表現と、症状を伝える際に不可欠な「体の部位」の単語を体系的に解説します。

特に、日本語話者が間違えやすい文法ルールや、ラテンアメリカの日常会話で頻出する語彙もあわせて紹介します。

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まずはここから!スペイン語の「体の部位」単語一覧

痛みを伝える構文を知っていても、痛む「場所」の単語がわからなければ医師には伝わりません。
まずは基本的な体の部位を覚えることから始めましょう。

頭部・顔のパーツ

日本語スペイン語
la cabeza
el ojo
耳(外耳)la oreja
耳(内耳・聴覚)el oído
la nariz
la boca
el diente / la muela(奥歯)
のどla garganta

上半身・内臓

お腹を表す単語はいくつかありますが、医学的な「胃(estómago)」に加え、日常会話では「barriga」が頻繁に使われます。メキシコなどでは「panza」と言うこともあります。

日本語スペイン語
el cuello
el hombro
el pecho
背中la espalda
la cintura
心臓el corazón
胃・お腹el estómago
お腹(ポンポン)la barriga

下半身・四肢

日本語スペイン語
el brazo
la mano
el dedo
脚(足全体)la pierna
足(くるぶし以下)el pie

【重要】体の部位には「私の(mi)」を付けないのがルール

ここで非常に重要な文法ルールがあります。
日本語では「私の頭が痛い」と言いますが、スペイン語で体の不調や部位について話す際、所有形容詞(mi, tu, su…)は使いません。

その代わりに、定冠詞(el, la, los, las)を使います。
「誰の」体であるかは、後述する再帰代名詞や間接目的格代名詞によって明らかにされるため、部位自体には定冠詞をつけるのが自然なスペイン語です。

  • 不自然:Me duele mi cabeza.(私の頭が痛い)
  • 自然:Me duele la cabeza.(頭が痛い)
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「~が痛い」を伝える動詞 Doler の使い方

スペイン語で「痛い」と表現する場合、最も一般的に使われるのが動詞 doler です。
この動詞は特殊な構文(逆構造)をとるため、使いこなすには少し慣れが必要です。

主語は「私」ではなく、「痛む場所(体の部位)」が主語になります。
「患部が、私に痛みを与える」という構造で考えます。

単数形(頭、お腹など)の場合:Me duele…

痛む場所が単数(頭、お腹、背中など)の場合、動詞は三人称単数の duele となります。

(A mí) me duele + 痛む場所(単数・定冠詞付き)

Me duele la cabeza.
直訳:頭が私に痛みを与える
意訳:頭が痛いです

Me duele el estómago.
直訳:胃が私に痛みを与える
意訳:胃が痛いです

複数形(目、足、歯など)の場合:Me duelen…

痛む場所が複数(両目、両足、歯など)の場合、動詞は三人称複数の duelen に変化します。

(A mí) me duelen + 痛む場所(複数・定冠詞付き)

Me duelen los pies.
直訳:両足が私に痛みを与える
意訳:足が痛いです

Me duelen los ojos.
直訳:両目が私に痛みを与える
意訳:目が痛いです

誰が痛がっているか(人称の変化)

「私」以外が痛がっている場合は、動詞の前の代名詞(間接目的格人称代名詞)を変えます。

主語(人)代名詞例文(お腹が痛い)
meMe duele el estómago.
teTe duele el estómago.
彼/彼女/あなたleLe duele el estómago.
私たちnosNos duele el estómago.
彼ら/彼女らlesLes duele el estómago.

名詞 Dolor(痛み)を使った表現

動詞 doler のほかに、名詞の dolor(痛み)と動詞 tener(持つ)を使って表現することも可能です。
「頭痛持ちである」「痛みがある」といった状態を説明するニュアンスになります。

Tener + dolor de + 部位(無冠詞)

この構文の場合、体の部位には冠詞を付けないのが一般的です。

Tengo dolor de cabeza.
直訳:私は頭の痛みを持っています
意訳:頭痛がします

Tengo dolor de garganta.
直訳:私はのどの痛みを持っています
意訳:のどが痛いです

日常会話ではどちらを使っても通じますが、急な痛みを訴える場合は動詞の doler(Me duele…)を使う頻度の方が高い傾向にあります。

【応用】痛みの「程度」や「種類」を詳しく伝える

病院では単に「痛い」と言うだけでなく、「どのくらい痛いか」「どんな痛みか」を聞かれます。
より正確な診断を受けるために、以下の表現も覚えておきましょう。

「とても痛い」の言い方

痛みが激しい場合は、mucho を加えます。

Me duele mucho la cabeza.
直訳:頭が私にとても痛みを与える
意訳:頭がすごく痛いです

また、名詞 dolor を使う場合は形容詞 fuerte(強い)や agudo(鋭い)を使います。

Tengo un dolor fuerte en el pecho.
直訳:胸に強い痛みを持っています
意訳:胸が激しく痛みます

病院でよく聞かれるフレーズ

医師から以下のような質問をされることがあります。準備しておくと安心です。

Del uno al diez, ¿cuánto le duele?
直訳:1から10で言うと、どれくらい痛みますか?
意訳:痛みのレベルを10段階で教えてください

¿Desde cuándo le duele?
直訳:いつから痛みますか?
意訳:いつから痛みがありますか?

まとめ

スペイン語で痛みを伝える際のポイントは以下の3点です。

  • 基本の動詞は doler(痛む部位が主語になる)。
  • 体の部位には「私の(mi)」ではなく、定冠詞(el, la) を使う。
  • 部位が単数なら duele、複数なら duelen

体調が悪い時は外国語が出てこなくなりがちですが、“Me duele ~”(~が痛い)というフレーズと、痛む場所の単語さえ覚えておけば、最低限のコミュニケーションは可能です。
中南米への渡航前には、ぜひこれらの単語をチェックリストとして活用してください。

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