どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。日本語訳は直訳寄りです。文法や単語の意味を理解するため、自然な日本語とは異なる場合があります。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。
スペイン語の直説法線過去形の活用と基本的な使い方を書いていきます。
直説法線過去形の活用は規則変化と不規則変化がありますが、不規則変化は ser, ir, ver の3つだけなので覚えやすいです。
直説法線過去形は過去の習慣など継続されていた動作や過去のある時点での状態などに使われます。
直説法線過去形の規則変化の活用
線過去の規則活用は ar 動詞、er, ir 動詞の2つに分けられます。
そして、1人称単数(yo)と3人称単数(él, ella, usted)が同じ活用になります。
ar 動詞の規則変化の活用
ar 動詞の線過去の規則活用語尾は -aba となります。
yo | –aba |
tú vos | –abas |
él ella usted | –aba |
nosotros nosotras | –ábamos |
vosotros vosotras | –abais |
ellos ellas ustedes | –aban |
例)estar
estar は「いる、ある」などの意味の ar 動詞です。
yo | estaba |
tú vos | estabas |
él ella usted | estaba |
nosotros nosotras | estábamos |
vosotros vosotras | estabais |
ellos ellas ustedes | estaban |
er, ir 動詞の規則変化の活用
er, ir 動詞の線過去の規則活用語尾は -ía と同じです。
yo | –ía |
tú vos | –ías |
él ella usted | –ía |
nosotros nosotras | –íamos |
vosotros vosotras | –íais |
ellos ellas ustedes | –ían |
例)comer
comer は「食べる」などの意味の er 動詞です。
yo | comía |
tú vos | comías |
él ella usted | comía |
nosotros nosotras | comíamos |
vosotros vosotras | comíais |
ellos ellas ustedes | comían |
例)vivir
vivir は「生きる、住む」などの意味の ir 動詞です。
yo | vivía |
tú vos | vivías |
él ella usted | vivía |
nosotros nosotras | vivíamos |
vosotros vosotras | vivíais |
ellos ellas ustedes | vivían |
直説法線過去形の不規則変化の活用
直接法線過去時制の不規則活用は「ser, ir, ver」の3つだけはずです。
ser
ser は「です、~である」などの意味の動詞です。
yo | era |
tú vos | eras |
él ella usted | era |
nosotros nosotras | éramos |
vosotros vosotras | erais |
ellos ellas ustedes | eran |
ir
ir は「行く」などの意味の動詞です。
yo | iba |
tú vos | ibas |
él ella usted | iba |
nosotros nosotras | íbamos |
vosotros vosotras | ibais |
ellos ellas ustedes | iban |
ver
ver は「見る、知る、会う」などの意味の動詞です。
yo | veía |
tú vos | veías |
él ella usted | veía |
nosotros nosotras | veíamos |
vosotros vosotras | veíais |
ellos ellas ustedes | veían |
直説法線過去形の基本的な使い方
線過去は過去の習慣など継続されていた動作や過去のある時点での状態などを表すので、「今日、先週」などといった明確な時間を表す言葉を使いません。
一方、「いつも、毎日、あのころ」といった漠然とした時間(時間の始まりと終わりが明確ではない)を表す言葉をよく使います。
Mi madre se levantaba temprano todos los días.
私の母は毎日早起きをしていた
「毎日」というのは、その毎日がいつ始まっていつ終わったのかわかりません。
線過去ではその行為や状態が始まった瞬間、終わった瞬間には注目しません(重要ではない)。
一方「私の母は昨日早起きをした」は「昨日」と明確な過去の時点があるので点過去で言います。
Mi madre se levantó temprano ayer.
私の母はきのう早起きをした
se levantaba temprano todos los días と線過去を使った文章では、今現在私の母は早起きをしていないと判断できます、状況によってはすでに亡くなっている可能性もあります。
Cuando yo era niño, mi madre se levantaba temprano todos los días.
私が子供のころ私の母は毎日早起きをしていた
母親が毎日早く起きていた時期が「私が子供のころ」と限定的にはなりましたが、今度は era niño と別の線過去の表現が出てきました。
「子供になった時点」ではなく「子供だった時の継続した時間」を表現するため線過去の era になります。
これも、今現在私は子供ではないとわかります。子供が「子供のころは」なんて言いませんからね。
線過去で表されている動作は現在では違う・されていないことが多いです
以上が線過去の基本的な考え方です、では基本的な用法を書いていきます。
過去の習慣や継続・繰り返し行われていた行為
繰り返しになりますが、過去の習慣など継続・繰り返し行われていた動作を線過去で述べます。
Aprendía español con una profesora colombiana cada semana.
私はコロンビア人の先生とスペイン語の勉強をしていた
De vez en cuando venía acá de compras.
私は時々ここへ買い物に来ました
Yo tenía una novia española.
私はスペイン人の彼女がいた
現在も続いているなら現在形で表現します。
ある動作・出来事が起こった時の状況や状態
ある主となる動作や出来事が起こった時の周囲の状況や状態などを述べる時に線過去を使用します。
Cuando llegué a Bogotá, estaba lloviendo.
私がボゴタに着いたとき雨が降っていた
主となる動作は「llegué a Bogotá」になります、そして主となる動作・出来事は点過去で表します。
Cuando regresé a casa, mi hermano veía la televisión.
私が家に戻ったとき弟はテレビを見ていた
Cuando ocurrió el accidente, había mucha gente.
その事故が発生したとき、多くの人がいました
しようと(起ころうと)していた動作や出来事
過去のある時点でしようとしていた動作や起ころうとしていた出来事などを述べる時に線過去を使用します。
「しようとしていた」ことなのでその動作をしたのかは不明です。(その動作をしていないことの確率が高い)
Cuando atravesaba la calle, pasó un carro con mucha velocidad.
私が通りを渡ろうとしていた時に、ものすごいスピードで車が通った
Quería decirte algo, pero se me olvidó.
君に何か言いたかったんだけど、忘れてしまったよ
動詞 ir の線過去形 + a + 不定詞で表現すると「するつもりだった(結局しなかった)」など「しようとした」というのがはっきりわかります。
Iba a decirte algo, pero se me olvidó.
君に何か言うつもりだった(言おうとした)けど、忘れてしまったよ
同時に行われていた動作などを表す
mientras「~している間に」などを使用して同時に行われていた動作を表すときは双方の動作を線過去で述べます。
El niño jugaba mientras la mamá cocinaba la cena.
子供が遊んでいた間に母親は夕食を料理していた。
Mientras el esposo leía, la esposa descansaba en el sofá.
旦那さんが本を読んでいる間、夫人はソファーで休んでいた。
過去の時間、年齢などは線過去
過去の時間「何時何分」や年齢は線過去を使います。
¿Qué hora era cuando usted se acostó anoche?
昨夜、寝たときは何時でしたか?
– Eran las once y cuarto.
11時15分でした
¿Cuántos años tenía cuando viajó por primera vez al extranjero?
はじめての海外旅行をした時は何歳でしたか?
– Tenía veintitrés años.
23歳でした
婉曲表現、柔らかい表現
線過去には婉曲表現、柔らかい言い回しをするときにも使えます。
¿Qué desea usted?(現在形)
何をお求めですか?
↓
¿Qué deseaba usted?(線過去)
何をお求めですか?
「何をお求めですか?」と現在の話なのですが、ここでは時制は関係なく柔らかい言い回しとして理解てください。
店員さんなどが線過去形を使って話しかけてきたときに「あ、丁寧に言っているんだ」と理解できればいいと思います。
婉曲表現は線過去よりも可能法(過去未来)がよく使われています
まとめ
スペイン語の直説法線過去形の活用はほとんどが規則変化(不規則変化は ser, ir, ver だけ)なので覚えるのは難しくないと思います。
でも、使い方、点過去と線過去の使い分けが難しかったりします。
一気に理解するのは難しいと思うのでひとつひとつ理解していけばいいと思います。
点過去と線過去の使い分けについてこちらを参考にしてください。