スペイン語 deber の活用と意味を完全網羅!tener que との違いや「~に違いない」の使い方も解説

グアナファトの街並みが見える丘にいる女性のイラスト 動詞の活用と意味
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どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。

スペイン語の動詞 deber は、日常会話からビジネスシーンまで頻繁に使われる非常に重要な動詞です。主に「義務」を表しますが、文脈によっては「推量」や「借金」を意味することもあります。

この記事では、deber のすべての活用形を網羅し、基本的な意味から tener que との使い分け、さらには表現の幅を広げる熟語まで詳しく解説します。

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スペイン語の動詞 deber の活用

deber は -er 動詞の規則活用をします。不規則な変化はないため、基本的な規則さえ覚えていれば活用させるのは簡単です。

分詞(現在分詞・過去分詞)

進行形や完了形を作る際に使用します。

主語活用
現在分詞debiendo
過去分詞debido

直説法(現在・点過去・線過去・未来)

事実を述べる際に使われる最も基本的なモードです。

直説法現在形

現在の義務や事実を表します。

主語活用
yodebo
tú vosdebes / debés
él / ella / usteddebe
nosotros / nosotrasdebemos
vosotros / vosotrasdebéis
ellos / ellas / ustedesdeben

直説法点過去形

過去のある時点で完了した義務や行為を表します。

主語活用
yodebí
debiste
él / ella / usteddebió
nosotros / nosotrasdebimos
vosotros / vosotrasdebisteis
ellos / ellas / ustedesdebieron

直説法線過去形

過去において継続していた義務や状態を表します。

主語活用
yodebía
debías
él / ella / usteddebía
nosotros / nosotrasdebíamos
vosotros / vosotrasdebíais
ellos / ellas / ustedesdebían

直説法未来形

未来の義務や、「~に違いないだろう」といった未来における推量を表します。

主語活用
yodeberé
deberás
él / ella / usteddeberá
nosotros / nosotrasdeberemos
vosotros / vosotrasdeberéis
ellos / ellas / ustedesdeberán

可能法(過去未来)

「~すべきだろう」「~したほうがいい」といった婉曲的なアドバイスや、過去から見た未来を表します。

主語活用
yodebería
deberías
él / ella / usteddebería
nosotros / nosotrasdeberíamos
vosotros / vosotrasdeberíais
ellos / ellas / ustedesdeberían

命令法(肯定・否定)

相手に対して直接的な命令や助言を行う形です。肯定命令と否定命令で形が異なる人称があるため注意が必要です。

主語肯定命令否定命令
debeno debas
vosdebéno debas
usteddebano deba
nosotrosdebamosno debamos
vosotrosdebedno debáis
ustedesdebanno deban

接続法(現在・過去)

主観的な判断、願望、疑惑などを表す従属節の中で使われます。

接続法現在形

主語活用
yodeba
tú vosdebas / debas
él / ella / usteddeba
nosotros / nosotrasdebamos
vosotros / vosotrasdebáis
ellos / ellas / ustedesdeban

接続法過去形(ra形)

日常会話では -ra 形が一般的に使われます。

主語活用
yodebiera
debieras
él / ella / usteddebiera
nosotros / nosotrasdebiéramos
vosotros / vosotrasdebierais
ellos / ellas / ustedesdebieran
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動詞 deber の基本的な意味と使い方

deber には大きく分けて3つの意味があります。文脈によって意味が変わるため、それぞれの用法をしっかり理解しましょう。

義務:~すべきである、~しなければならない

最も一般的な使い方で、道徳的・道義的な義務や責任を表します。

La gente debe obedecer las leyes.
直訳:人々は法律に従うべきである。
意訳:法律は守らなければなりません。

Debes practicar la conjugación de verbos antes del examen.
直訳:君は試験の前に動詞の活用を練習すべきだ。
意訳:テスト前に動詞の活用を練習しておいたほうがいいよ。

Usted debe ser más amable con su familia.
直訳:あなたは家族に対してより親切であるべきです。
意訳:ご家族にはもっと優しく接するべきですよ。

Antes que nada debes limpiar tu habitación.
直訳:何よりも先に君は自分の部屋を掃除すべきだ。
意訳:まずは部屋を掃除しなさい。

否定形は「すべきでない(禁止)」

No deber … と否定形にすると、「~してはいけない」「~すべきではない」という禁止や強い忠告のニュアンスになります。

Como tienes tos, no debes fumar.
直訳:君は咳を持っているので、喫煙すべきではない。
意訳:咳が出ているんだから、タバコは吸っちゃだめだよ。

No deben salir sin permiso.
直訳:あなたたちは許可なしに出るべきではない。
意訳:無断で外出してはいけません。

婉曲表現:可能法(過去未来)で柔らかく伝える

直説法現在形(Debes…)を使うと「~すべきだ!」という強い響きになることがあります。相手にアドバイスをする際などは、可能法(Deberías…)を使うことで、「~したほうがいいんじゃない?」といった柔らかいニュアンスで伝えることができます。

Deberías estudiar para el examen.
直訳:君は試験のために勉強すべきだろう。
意訳:試験勉強したほうがいいんじゃないかな。

Deberían agradecer a ella.
直訳:彼らは彼女に感謝すべきだろう。
意訳:彼女に感謝したほうがいいと思うよ。

Debería callarse la boca.
直訳:彼は口を黙らせるべきだろう。
意訳:彼は黙っておいたほうがいいね。

負債:(お金などを)借りている

「(人)に(お金など)を借りている」という意味でも頻繁に使われます。「義務(返済すべき)」というニュアンスから派生しています。

Catalina me debe cien dólares.
直訳:カタリーナは私に100ドルを借りている。
意訳:カタリーナに100ドル貸しているんだ。

¿Cuánto le debo?
直訳:私はあなたにいくら借りていますか?
意訳:お会計はいくらになりますか?(タクシーや店などで)

推量:~に違いない、~なはずだ (deber de)

「きっと~だろう」という推量を表す場合、文法的には deber de + 不定詞 の形をとります。

Ya debe de venir.
直訳:彼女はもう来ることに違いない。
意訳:彼女はもう来る頃だ。

Él debe de haber llegado.
直訳:彼は到着したことに違いない。
意訳:彼はもう着いたはずだ。

Su padre debe de tener mucho dinero.
直訳:彼の父は多くのお金を持っているに違いない。
意訳:彼のお父さんは大金持ちに違いないよ。

Ella debe de ser brasileña.
直訳:彼女はブラジル人であるに違いない。
意訳:彼女はきっとブラジル人だろう。

No debía ser así.
直訳:そのようであるはずがなかった。
意訳:そんなはずじゃなかった。

  • Deber de + 不定詞:推量(~に違いない)
  • Deber + 不定詞:義務(~すべきだ)

これが基本的なルールですが、現代のスペイン語(特にラテンアメリカや口語)では、推量の意味でも de を省略して Deber + 不定詞 の形で使われることが非常に多く、スペイン王立アカデミー(RAE)もこれを許容しています。

ただし、逆に「義務」の意味で de を入れてしまう(Deber de = 義務)のは誤用とされているため注意しましょう。

応用編:Deber を使った重要表現と区別

学習者がつまずきやすいポイントや、表現力を高めるための熟語を紹介します。

【重要】Deber と Tener que の違い

どちらも「~しなければならない」と訳されますが、ニュアンスには明確な違いがあります。

  • Deber:話し手の内的な判断による義務。「道徳的にそうすべき」「(自分の良心として)しなければならない」というニュアンスが強いです。
  • Tener que:外部の事情や状況による外的な強制力。「(用事があるから)しなければならない」「(規則だから)しなければならない」という必要性を表します。

Debo visitar a mi abuela.
直訳:私は祖母を訪ねるべきだ。
意訳:おばあちゃんに会いに行かなきゃ。(道義的にそうしたい、心配だから行きたい)

Tengo que visitar a mi abuela.
直訳:私は祖母を訪ねる必要がある。
意訳:おばあちゃんの所に行かなきゃいけないんだ。(親に言われた、用事を頼まれたなど)

ラテンアメリカの日常会話では、義務や必要性を表す際に Tener que が使われる頻度が圧倒的に高いです。Deber は少し堅い響きや、真面目なニュアンスを伴うことが多いです。

原因・理由を表す「Debido a」と「Deberse a」

Deber の過去分詞から派生した表現で、ニュースや少し改まった会話でよく登場します。

Debido a(~のために、~が原因で)

英語の due to に相当する前置詞的な表現です。

El vuelo fue cancelado debido a la tormenta.
直訳:その便は嵐が原因でキャンセルされた。
意訳:嵐のせいで欠航になった。

Deberse a(~に起因する、~のおかげである)

再帰動詞として使い、「結果は~に由来する」という因果関係を表します。

Su éxito se debe a su esfuerzo.
直訳:彼の成功は彼の努力に起因する。
意訳:彼が成功したのは、彼の努力のおかげだ。

名詞としての el deber

Deber は動詞だけでなく、男性名詞としても使われます。

義務、宿題

cumplir con el deber
直訳:義務とともに遂行する。
意訳:義務を果たす。

hacer los deberes
直訳:宿題をする。
意訳:宿題をする。

スペインでは宿題のことを「los deberes」と呼びますが、ラテンアメリカの多くの国では「la tarea」と呼ぶのが一般的です。

まとめ

スペイン語の動詞 deber は、er 動詞の規則活用をするため、形を覚えるのは難しくありません。重要なのはその意味の使い分けです。

  • 義務:道徳的・内的な「~すべき」。日常会話での強制力ある義務は tener que が主流。
  • 負債:お金や恩を「借りている」。
  • 推量:「~に違いない」。deber de が正式だが、会話では de が省略されることも多い。
  • 熟語:debido a(~が原因で)などの派生表現も重要。

文脈に応じて「義務」なのか「推量」なのかを判断し、適切なニュアンスで使いこなせるようになりましょう。

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