どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。日本語訳は直訳寄りです。文法や単語の意味を理解するため、自然な日本語とは異なる場合があります。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。
スペイン語で「なぜ?」「なんのために?」「どこへ?」「だれと?」といったときの疑問詞は前置詞との組み合わせになります。
例えば、「なぜ?」というのは前置詞 por と疑問詞 qué の組み合わせです。
¿Por qué llegaste tarde?
なぜ君は遅れたの?
なんで「なぜ?」という時に前置詞 por が必要なのか?それは平叙文(普通の文)で考えるとわかりやすいかもしれません。
「私は寝坊をして遅れました」といった平叙文は以下のようになります。
Yo llegué tarde por levantarme tarde.
前置詞 por のあとに遅れた理由があります。
「なぜ?」というのは理由を聞いているわけですから、por 以降につづく文が何なのか?と聞いていると考えることができます。
前置詞 por は原因・理由を表します、「原因・理由は何?」⇒「なぜ?」
スペイン語ではこのような考えで疑問詞の前に前置詞が来る疑問文がたくさんあります。
本記事ではよく使われる前置詞 + 疑問詞を書いていきます。
基本となる疑問詞についてはこちらを参考にしてください。
スペイン語の疑問詞7つ【何?どれ?誰?どのように?どこ?いつ?いくつ?】
¿Por qué?(ポル ケ?)なぜ?
前置詞 por と疑問詞 qué の組合せです、「なぜ?」「何で?」「どうして?」という意味になります。
動機や原因要因などを聞くときに使います。
¿Por qué te vas?
なんで行っちゃうの?
¿Por qué no lo hiciste?
なぜ君はそれをしなかったの?
¿Para qué?(パラ ケ?)なんのために?
前置詞 para と疑問詞 qué の組合せです。「なんのために?」「何で?」「どうして?」という意味になります。
目的などを聞くときに使います。
¿Para qué estudias español?
なんのためにスペイン語を勉強するんだい?
¿Para qué sirven el jengibre en el restaurante de sushi?
なんのために寿司屋では生姜(ガリ)を出すのですか?
por と para の違いについてはこちらを参考にしください。
スペイン語の前置詞 por と para の意味や使い方の違いを比較
¿A qué?(ア ケ?)何に?
前置詞 a と疑問詞 qué の組合せです。「何に?」という意味になります。
¿A qué? の後にhora「時」がつづくと「何時に」となったりします。
¿A qué hora llega el avión?
何時に飛行機は着きますか?
¿A qué se dedica usted?
あなたは何に従事ていますか?⇒職業は何ですか?
¿En qué?(エン ケ?)何を?何に?
前置詞 en と疑問詞 qué の組合せです。「何を?何に?」という意味になります。
¿En qué ciudad vives?
君は何という都市に住んでいるの?
旅行中に ¿Dónde vives? と聞かれることが多いとは思うのですが、私の住んでいる市の名前を言ったところで分からないだろうからと Vivo en Japón と答えていました。
それに対して¿En qué ciudad vives? と返されることも多かったです。
¿En qué piensas?
何を考えているの?
pensar(ペンサール)「考える」 + en で「~を(について)考える、思う」という意味になるので ¿En qué? となります。これも平叙文から考えるとわかりやすいと思います。
Pienso en ti.
君のことを考えていたよ
¿De qué?(デ ケ?)どこの?何の?
前置詞 de と疑問詞 qué の組合せです。「どこの?何の?」という意味になります。
¿De qué parte vives?
君は日本のどこの部分(地方)に住んでいますか?
¿De qué parte de Japón está Sapporo?
札幌は日本のどこの部分(地方)にあるのでしょうか?
¿A dónde?(ア ドンデ)どこへ?
前置詞 a と疑問詞 dónde の組合せです。「どこへ?」という意味になります。
¿A dónde va este autobús?
このバスはどこヘ行きますか?
¿De dónde?(デ ドンデ)どこから?
前置詞 de と疑問詞 dónde の組合せです。「どこから?」という意味になります。
¿De dónde eres?
君はどこの人?(どこ出身?)
¿De dónde vienen ustedes?
あなた方はどこから行きましたか?
¿De dónde es usted? と ¿De dónde viene usted? の違いは?
¿De dónde es usted? は国籍を言えばいいと思います。
一方 ¿De dónde viene usted? は直近でどこから来たかを伝えればいいのかなぁと思います。
日本から来てるなら Vengo de Japón. でいいと思いますし、他の国から入国したなら入国前の国名を言ってもいいと思いますし、国に拘らず、その国の都市名でもいいのかなぁって思います。
¿Con quién?(キエン)誰と?
前置詞 con と疑問詞 quién の組合せです。「誰と?」という意味になります。
¿Con quién hablo?
どちら様ですか?(これは電話での表現です。)
直訳は「私は誰と話しますか?」
¿Con quién estudias?
誰と勉強してるの?
この表現の「誰と」は一緒に勉強している人以外にも、先生のことを聞いてる状況も考えられます。
例えば、先生と生徒が1対1で教えている語学学校でスペイン語を習っているある日、その学校のオーナーと道端でばったり会って「お世話になっています」みたいな挨拶をした際に ¿Con quién? と聞かれた時なんかは担当の先生の名を聞いてます。
まとめ
スペイン語には前置詞と疑問詞の組み合わせってたくさんあります。
覚えるのが大変ですが平叙文から疑問文を考えていくとおのずと必要な前置詞はわかってくると思います。
今回紹介した前置詞との組み合わせの疑問詞は基本的なものですが、よく使うものばかりなので参考にしてください。
- ¿Por qué?(なぜ?)
- ¿Para qué?(なんのために?)
- ¿A qué?(何に?)
- ¿En qué?(何を?何に?)
- ¿De qué?(どこの?何の?)
- ¿A dónde?(どこへ?)
- ¿De dónde?(どこから?)
- ¿Con quién?(誰と?)