どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。日本語訳は直訳寄りです。文法や単語の意味を理解するため、自然な日本語とは異なる場合があります。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。
この記事では、スペイン語の動詞 gustar の可能法(過去未来)を使った表現「me gustaría」について解説します。
me gusta が「~が好き」という意味なのに対して、可能法(過去未来)の me gustaría は「~してみたい」「~したいのですが」といった婉曲的な表現になります。
「~したい」を表す表現には動詞 querer + 不定詞 を最初に学ぶと思いますが、me gustaría の方が柔らかく、丁寧な言い方になります。
Me gustaría + 不定詞の基本用法
gustar を使った文は、主語と目的語の関係が日本語や英語と逆になる特徴があります。
例えば、次の文を比較してみましょう。
Quiero comer tarta de manzana.
私はアップルパイを食べたい
Me gustaría comer tarta de manzana.
(できれば)アップルパイを食べてみたいのですが
querer + 不定詞 は「強い意思」を表すことが多く、実際に行動に移す可能性が高いニュアンスです。一方、me gustaría + 不定詞 は「可能なら」「機会があれば」といった控えめな響きがあります。
丁寧なお願いや依頼で使う me gustaría
日常会話では、相手に配慮して「直接的すぎない言い方」をしたい場面があります。そのときに me gustaría は便利です。
例:レストランや窓口で注文・依頼をするとき
Quiero comprar un boleto para Oaxaca.
オアハカ行きのチケットを買いたい
Me gustaría comprar un boleto para Oaxaca.
オアハカ行きのチケットを買いたいのですが…
このように、相手への敬意を込めた表現として自然に使われます。
人称変化のパターン
me gustaría の「me」は間接目的格人称代名詞なので、主語に応じて変化します。
私は~してみたい | me gustaría |
君は~してみたい | te gustaría |
彼/彼女/あなたは~してみたい | le gustaría |
私たちは~してみたい | nos gustaría |
君たちは~してみたい | os gustaría |
彼ら/彼女ら/あなたたちは~してみたい | les gustaría |
3人称の場合は、明確にするために「le gustaría a usted(あなたは~したいのですが)」や「le gustaría a Carlos(カルロスは~したいのですが)」といった形でもよく使われます。
なぜ「me gusta」が「me gustaría」になると「~してみたい」になるのか
この違いを理解するには直訳してみるとわかりやすいです。
Me gusta viajar.
直訳 旅行することは私に気に入られている → 旅行するのが好きだ
Me gustaría viajar.
直訳 旅行することは私に気に入られる可能性がある → 旅行してみたい
gustaría は可能法(過去未来)なので、「もし機会があれば」というニュアンスが含まれ、控えめな希望や願望を表すのです。
まとめ
- quiero + 不定詞 = 強い意思「~したい」
- me gustaría + 不定詞 = 婉曲的な願望「~してみたい」「~したいのですが」
- 相手への敬意や丁寧さを表したいときに便利
- 間接目的格代名詞(me, te, le, nos, os, les)で人称が変化する
スペイン語学習者にとって「me gustaría」は旅行会話やレストラン、買い物などの場面でよく使う表現です。
「quiero」と「me gustaría」を上手に使い分けられると、自然で丁寧な会話ができるようになります。