スペイン語の文法書「NHK出版 これならわかるスペイン語文法」がいい参考書だと思う

2018年6月11日

NHK出版から出ている「これならわかるスペイン語文法 入門から上級まで」というスペイン語の文法書の紹介です。

タイトルに「入門から上級まで」と書かれているけど、上級には少し物足りない気もするし、本当の0からの一冊目には少しハードルが高い気もするけど、初級者・中級者にはこれ一冊で済むくらい良い文法書だと思います。

「NHK出版 これならわかるスペイン語文法」の内容

本書ではアルファベット・発音から接続法過去形までの時制の説明、もちろん動詞の活用、あと名詞や形容詞、代名詞、前置詞、疑問詞など、一通りの事柄について触れています。

表記と発音
13ページ
アルファベット
発音
大文字小文字と文の符号
名刺と名詞句
75ページ
名詞
名詞句
冠詞
人称代名詞
所有詞
指示詞
不定語
疑問詞
数詞
形容詞句と副詞句
39ページ
形容詞
形容詞句
副詞
副詞句
比較
最上級
動詞と動詞句
51ページ
動詞の活用
動詞の役割:つなぎ動詞、自動詞、他動詞
代名動詞
動詞の非人称形
いろいろな動詞
文の成り立ち
54ページ
文の要素
属詞と目的語
補語
単文、複文、重文
前置詞
接続詞
関係詞
動詞の時制
69ページ
動詞の法と時制
直接法現在と現在完了
直接法点過去、線過去と過去完了
直接法未来と未来完了
直接法過去未来と過去未来完了
命令
接続法の時制
接続法:単文
接続法:名詞節
接続法:形容詞節
接続法:副詞節

本書は以上の6つの章に分かれて詳細に書かれています。

読みやすい

NHK出版では、NHKのテレビやラジオのスペイン語講座のテキストのほかに「やさしく読めるスペイン語の昔話」など、スペイン語学習に関する本を出版しています。内容もそうですが、どういったものをスペイン語を勉強している人には読みやすいか?が考えているような気がします。

文字も大き目で行間もきちんと取られて、余白も多い。

上級者には見た目や読みやすさよりも内容の濃さを求めている人も多いと思いますが、筆者の場合、「中級スペイン文法」を持っているのですが、もちろん内容は数段に上のレベルなのですが、字が細かかったり、そのほか使いづらい面もあって、買ったはいいけど本棚の飾りになっていました。そもそも筆者のレベルでは「中級スペイン文法」は難しいってのがあるんだけど。

現在は文法について調べるときなどは、まず「これならわかるスペイン語文法」を読んで納得いかない場合に「中級スペイン文法」を開いてる感じです。

本書は読みやすく作られているので、「何かについて調べるために開く文法書」というよりは「一通り読ませる文法書」ではないかと思います。「入門から」と謳っているのもそういった理由からではないのかと思います。

時制などは必要に応じて図で説明

時制の用法などでは簡単なものだけど図で示してくれています。写真は直接法現在完了形に関して説明しているページですが、該当する用法をきちんと書いています。点過去と線過去を使い分ける簡易フローチャートもあったりします。また、ser や estar など重要度の高い動詞のいくつかは個別の説明もあったりします。

でも入門書ではないと思う

冒頭で書いた本書「NHK出版 これならわかるスペイン語文法」の構成では、スペイン語の習得で重要度の高い動詞の活用が第4章にあります。筆者の考える「一通り読ませる文法書」だと、独学でゼロから本書をスペイン語の入門書として利用する人にとっては少し親切ではない気がします。

いきなり、名詞・形容詞から始まっても「何のこっちゃ?」ってなってしまうような気がして。

NHKラジオのスペイン語講座の初級編を聞いたり、「文法から学べるスペイン語」などで先にスペイン語に触れた方がいいとおもいます。

NHKラジオのスペイン語講座のと並行して使えば、ラジオ講座で足りない説明を補ってくれると思います。同じ出版社のテキスト・書籍なので用語や説明の仕方に大きな乖離が無いと思うので、これがうまい使い方かなぁと思ったりします。

筆者の場合はスペイン語をスペイン語で習ったので、日本語の文法用語などは本書が出版される以前は NHKラジオのスペイン語講座で出てくる文法用語ぐらいしか知らなかったので(中級スペイン文法を読まなかった理由の一つが文法用語が多すぎて面倒だった)、それを理解するのがちょっと大変でした。そこらへんも「本当の0からの一冊目には少しハードルが高い気もする」といったわけですが

英語など、ほかの言語を日本語で勉強されている方ならそういった用語はほかの言語を勉強した時に使ってるかもしれないので理解できるかもしれません。

初級者・中級者の文法書ならこの一冊で十分

入門者に配慮しすぎては中級者にとってはあまり価値のない本なってしまいます。そこら辺をうまいバランスをとっているかなぁと思います。

グアテマラでスペイン語を勉強していた時に知り合った同じようにスペイン語を勉強していた人たち(筆者より全然話せる人も含め)にも好評な本で SNS なんかでは「俺も持ってる」「わたしも持ってる」なんて話したりしています。

筆者が持っている文法書は本書の「NHK出版 これならわかるスペイン語文法」と「中級スペイン文法」です。なので、その他の文法書と比べてはいないし、筆者のスペイン語習得の環境(いきなりグアテマラに行って3か月近く一気に勉強した)が一般的ではないので参考にならないかもしれないけど、筆者の場合は復習するにはとても良い教材です。

筆者はスペイン語で習った分「ニュアンス」の部分があいまいなことも多く流していたけど(ずーっと向こうで生活したら自ずと身に着く感覚だろうけど、それほどの時間も機会もなかったので)、本書を読んでるとそういうところを日本語で書かれているおかげで理解できたものも多かったです。

文法についてはこれ一冊でいいレベルまでいけると思う。

スペイン語検定やDELEでは、文法の理解も必要だけど最後はボキャブラリー(どれだけの言葉を覚えているか?使えるか?)になると思うので、この本があればそのような試験対策になるとは言いません

でも、この本の内容を一通り理解してる文法力があれば、あとはボキャブラリー力増やすだけで B2 は受かるような気がするけど、テキトーに言ってるんで信じないでください。B1 はいける、たぶん。