スペイン語の強調構文「ser+関係詞」を完全マスター|分裂文の使い方とネイティブ表現

スペイン語の文法
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どちらかというとラテンアメリカのスペイン語です。初級者による記録のため誤解があるかもしれません。ご理解くださいませ。

「テレサは私に手紙を書いた」という事実を伝えるとき、単に事実を述べるだけでなく、「私に手紙を書いたのは、ほかならぬテレサだ(他の誰でもない)」と強調したい場面があります。

日本語でもスペイン語でも、語順を変えたり特定の構文を使うことで、このニュアンスを出すことができます。

スペイン語文法では、この形を強調構文、専門的には分裂文(Oraciones hendidas)と呼びます。

この記事では、日常会話で頻繁に使われる「ser + 関係詞」を用いた強調構文の作り方と、ネイティブらしく使いこなすためのポイントを解説します。

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強調構文(分裂文)の基本ルール

強調構文の基本的な作り方は非常にシンプルです。動詞 ser の後ろに「強調したい言葉」を置き、その言葉に適した「関係詞」で残りの文を続けます。

  • 基本構造: Ser + [強調したい言葉] + 関係詞 + [残りの要素]

なぜ「分裂文」と呼ばれるかというと、元の1つの文を「強調したい部分」と「説明部分」の2つに分割して再構築するからです。

まず、基本となる例文を見てみましょう。

Teresa me escribió una carta.
直訳:テレサは私に手紙を書いた。
意訳:テレサが私に手紙を書きました。

この文をベースに、主語や目的語を強調する形に変化させていきます。

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パターン別・強調構文の作り方

強調したい要素(主語、場所、時間など)によって、使用する関係詞が変わります。

主語を強調する(quien / el que)

「手紙を書いたのはテレサだ」と言いたい場合、主語である Teresa を ser の直後に置き、人を指す関係詞 quien(または el que / la que)で繋ぎます。

元が過去形の文なので、動詞 ser も過去形(fue)にするのが基本原則です。

Fue Teresa quien me escribió una carta.
直訳:私に手紙を書いたのはテレサだった。
意訳:私に手紙を書いたのはテレサでした。

否定形にして「~ではない」と強調することもよくあります。

No fue Teresa quien me escribió una carta.
直訳:私に手紙を書いたのはテレサではなかった。
意訳:私に手紙を書いたのはテレサではありません。

目的語・副詞句を強調する

主語以外を強調する場合も仕組みは同じです。以下の例文を使って、要素ごとに強調してみましょう。

Ayer compré una pulsera en la calle.
直訳:昨日、私は通りでブレスレットを買った。
意訳:昨日、通りでブレスレットを買いました。

1. 時間を強調する(cuando)

「いつ」を強調したい場合は、関係詞 cuando を使います。

Fue ayer cuando compré una pulsera en la calle.
直訳:私が通りでブレスレットを買ったのは昨日だった。
意訳:通りでブレスレットを買ったのは、昨日のことです。

2. 場所を強調する(donde)

「どこで」を強調したい場合は、関係詞 donde を使います。

Fue en la calle donde compré una pulsera ayer.
直訳:私が昨日ブレスレットを買ったのは通りだった。
意訳:昨日ブレスレットを買ったのは、その通りでのことです。

3. 直接目的語を強調する(lo que)

「何を」を強調したい場合は、関係詞 que または lo que を使います。

Fue una pulsera lo que compré ayer en la calle.
直訳:私が昨日通りで買ったものはブレスレットだった。
意訳:昨日通りで買ったのは、ブレスレットです。

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動詞「ser」の時制に関する重要ルール

強調構文を作るとき、最も迷いやすいのが動詞 ser の時制です。

基本原則:時制の一致

文法書などで推奨される基本ルールは、従属節(関係詞以降)の動詞の時制に ser を一致させることです。

  • 従属節が現在形なら、ser も現在形(es / son)
  • 従属節が過去形なら、ser も過去形(fue / fueron)

【会話表現】過去のことでも「Es」を使うケース

しかし、実際の会話、特にラテンアメリカのスペイン語では、従属節が過去形であっても ser を現在形(Es)のまま固定して使うことが多々あります。

これは、過去の出来事そのものではなく、「誰がやったのか?」「何だったのか?」という事実の特定(同定)に焦点を当てているためです。

Juan es el que rompió la ventana.
直訳:窓を割ったのはフアンだ。
意訳:窓を割ったのはフアンだよ。(犯人はフアンだ、と今断定するニュアンス)

文法試験などでは「時制の一致(Fue … rompió)」を書くのが無難ですが、会話では「Es …」の形も頻繁に耳にすることを覚えておきましょう。

応用編:「Lo que」を使った擬似分裂文

強調構文の一種に、擬似分裂文(Oraciones seudohendidas)と呼ばれる形があります。これは「Lo que(~するもの・こと)」を文頭に持ってくる構文で、会話での表現力が格段に上がります。

行為全体を強調する

「~したことは、~することだった」という形で、行為そのものを強調します。

Lo que hizo Teresa fue escribirme una carta.
直訳:テレサがしたことは、私に手紙を書くことだった。
意訳:テレサがしたのは、私に手紙を書くことでした。

自分の意思や発言を強調する(重要)

日常会話で「私が言いたいのは~」「私が必要なのは~」と前置きして話すとき、この構文が活躍します。

Lo que quiero decir es que no tengo dinero.
直訳:私が言いたいことは、お金がないということだ。
意訳:つまり何が言いたいかというと、お金がないんです。

Lo que necesito es tiempo.
直訳:私が必要としているものは時間だ。
意訳:私に必要なのは時間なんです。

疑問文での強調構文(会話で使えるテクニック)

疑問詞を使った質問も、強調構文にすることで「一体なにを~?」「正確にはどこで~?」といった強いニュアンスを出すことができます。

「何」を強調する(Qué es lo que…)

通常の疑問文と強調構文を比較してみましょう。

通常の疑問文:
¿Qué dijiste?
直訳:何と言いましたか?
意訳:何て言ったの?

強調構文の疑問文:
¿Qué fue lo que dijiste?
直訳:あなたが言ったことは何でしたか?
意訳:君が言ったのは何だったの?(何て言ったんだよ?)

相手の言葉が聞き取れなかった時や、発言内容を問い質したい時によく使われるフレーズです。

まとめ

スペイン語の強調構文(分裂文)は、単なる文法事項ではなく、会話のリズムを作ったり、伝えたい情報を明確にするために欠かせないツールです。

  • 基本は Ser + 強調語句 + 関係詞
  • まずは便利な 「Lo que…(私が~なのは)」「Es… quien(~なのは…だ)」 の形から使ってみましょう。
  • 会話では過去のことでも Es を使うパターンがよくあります。

この構文を使いこなして、よりネイティブに近い表現力を身につけましょう。

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