スペイン語のhay(動詞haber)とestarの意味の違い

スペイン語のhay(動詞haber)とestarの意味の違い 動詞や分詞

スペイン語のhay(動詞haber)とestarの意味の違い
スペイン語の hay(動詞haber)と動詞 estar の意味や使いかたの違いを紹介しています。

hay や estar はともに「ある、いる」といった意味なのですが、hay と estar の使い分けが難しいと感じる人もいると思います。

簡単に言うと hay は「人や物の存在」を表し、動詞 estar は「人や物の所在」を表します。

では、もうすこし詳しく書いていきます。

スペイン語の hay(動詞haber)と estar の意味の違い

hay は人や存在を表し、estar は人や物の所在を表します。ちなみに hay は動詞 haber の3人称単数の活用です。

hay についてはこちらを参考にしてください。

参考hay(アイ)の意味は「~がある」存在を表す言葉

hay と estar の違いを表す例文でよく見かけるのがこんな感じの文です。

Hay un libro sobre la mesa.

El libro está sobre la mesa.

両方の文は「机の上に本がある」と訳せます。ではその違いとは?

Hay un libro の「本がある」はその本がどんな本なのか特定されていません。

(一冊)本が机の上に存在している」というのが本来の意味になると思います。

一方、 El libro está の「本がある」はその本がどんな本なのか特定されています(なので定冠詞 el を使っている)。例えば、話題に上がった本など。

その本(の所在)は机の上です」というのが本来の意味だと思います。

直訳から考えるとその違いがわかると思います。

チャスカ
定冠詞と不定冠詞の違いがわかると理解しやすいかもしれません

では、具体的な例を挙げて hay と estar の違いをみていきましょう。

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あなたは初めてペルーに来ました。今あなたはリマのホルヘ・チャベス空港にいます。

手持ちのお金はUSドルと日本円です。ペルーの通貨ヌエボ・ソルが必要なあなたは両替所やATMで両替またはキャッシングをしなければなりません。

ただ、見渡す限りそのような所を見つけることができませんでした。

空港の案内所へ行き両替所やATMが空港内にあるかどうか、そしてどこにあるのかを知る必要があります。

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あなたは空港内に両替所やATMがあるかどうかわかりません。ということはまず「存在」を確認する必要があります。

¿Hay una casa de cambio (un cajero automático)?
両替所(ATM)がありますか?

un や una は不定冠詞です。

話し手からすると、両替所がどの両替所かは重要ではありません、というかどのような両替所があるかも知らないのですから。

un や una は「ひとつの」という意味なのですが、日本語から考えると un や una の不定冠詞をつけるのに慣れていません。

実は hay を使って存在を表す場合、存在するものを複数形で言うと無冠詞で言うことができます。

¿Hay casas de cambio en este aeropuerto?
この空港には両替所がありますか?

¿Hay cajeros automáticos por aquí?
ここら辺にATMがありますか?

カラベラ
不加算名詞なら単数形を無冠詞にすることができます

※不定冠詞と無冠詞の違いをよく理解していないので間違ってるかもしれません。

「ありますよ」と返答が来たら、今度は所在の確認が必要になります。

¿Dónde está (la casa de cambio)?
(その両替所は)どこにありますか?

「ありますよ」と答えた人は具体的にどの両替所かをイメージして「あります」と答えたわけで、「あなたの頭の中に思い浮かんだその両替所」と両替所が特定されています。

特定されている人や物の所在を知りたいので estar が使われます。

(La casa de cambio) está cerca de la puerta 7.
(その両替所は)7番ゲートの近くにあります

「どこにありますか?」の返答もその特定されている両替所を指しているので estar が使われます。

estar を使った文では「存在するもの」が主語になりますが、hay を使った文では「存在するもの」が主語ではなりません。

hay の場合「存在するもの」が主語ではないので、¿Hay casas de cambio? と複数形を使っても hay が変わることがありません。

¿Dónde hay? とも言えるし、いきなり ¿Dónde está? とも言える

上記の例は「存在確認」そして「所在確認」という流れでした。

「空港には両替所やATMがあるだろう」という推測から「存在」と「所在」を同時に確認したい場合はこのように言っても問題ありません。

¿Dónde hay cajero automático?
ATMはどこにありますか?

逆に「空港には両替所やATMがあって当然だろう」といった考えやガイドブックなどで「空港に両替所やATMがある」と知っていた場合にはいきなり estar で言うことももちろん可能です。

¿Dónde está el cajero automático?
ATMはどこにありますか?

¿Dónde está un cajero automático?
ATMはどこにありますか?

google の検索ではダブルクオーテーション(””)で囲うと、そのキーワードが書かれているページだけが検索結果に出てきます。

それぞれのフレーズで検索すると以下のような検索件数になりました。

  • ¿Dónde hay un cajero automático? 約 21,500 件
  • ¿Dónde hay cajero automático? 約 1,210 件
  • ¿Dónde está el cajero automático? 約 109,000 件
  • ¿Dónde está un cajero automático? 約 3,060 件

以上の単数形での質問の場合 google さんは最寄りのATMをマップでも教えてくれます。しかし複数形での質問の場合は最寄りのATMのマップは表示されませんでした。

  • ¿Dónde hay cajeros automáticos? 約 4,480 件
  • ¿Dónde están los cajeros automáticos? 約 153,000 件

 

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